__ 表紙 呂日記 2冊目 AGI槍両手騎士 ××××× 駆け出し火マジ ××××× 未来の大黒柱  ××××× 俺 __ 2ページ 当日記のルール 1) ログインした日は必ず書く。   たとえ何もおこらなくとも。 2) 最低1行。 3) 最大1ページ。 4) フォーマットは特になし。 5) どんなクソ日記でも後日書き直しはゲン禁 以上。 所詮ネタだということを忘れずに。 __ 3ページ 3月30日 当日記も2冊目だ。 つーかまぁよく2冊目を書こうと思ったもんだ。 確かRO始めた日からつけ始めたんだっけか。 でもなんだかんだで日記書くのは面白いな。 今じゃRO日記につられる形で日常の日記も書き始めてるし。 でも後から見直したらハヅクテ死ねる罠だな。 我ながらよく日記なんて書くよ。 __ 4ページ 4月2日 騎士様水ランス購入。 結局槍騎士になっちまったな。 ホントは両手にしたかったんだが。 ギルマスの言ってることに従っちまったらこれだ。 …まぁ、これも時代の流れってヤツかな、と思うし 別に悪い気はしない。 __ 5ページ 4月5日 やることねぇよ。入った瞬間凍っちまったらな。 ちくしょう癌。 __ 6ページ 4月6日 回線直った、つーメールが来た。 プロバイダだった…癌のせいじゃなかった。 先月入ったギルメンがかわいい。 溜まり場にいたからしゃべったんだが、割といい娘だ。 もうちょっとでレベルが合うから、そしたらギルド狩に誘えるな。 __ 7ページ 4月7日 騎士で臨に。(つか遊公) 行先はGD2Fと3F。 面子は俺とクルセとハンタとプリ。 そこそこの収益。 クルセがなかなかいい動きをしてた。 考えてみたら俺槍始めてからピアーズピアーズだからなぁ。 見習おう。 __ 8ページ 4月10日 久しぶりにマジで。 ギルチャがないってのも妙な感じだが、悪くはないな。 しかし、久しぶりだと死ねるな。 騎士のやり方が体にしみついてしまってる。 完全INT振りのくせにしょっちゅう殴りに行くってどうよ。 つか普通にクリックミスだけどな。 __ 9ページ 4月11日 ギルド狩。 面子は俺とギルマスの別キャラのハンタとプリ男と、 それに新入りのマジ娘さん。GDへ。 マジ娘さん動きが初々しいな…。 ギルマスが「無駄にFW張るな」とかいろいろ言ってる。 俺は、まぁPT戦慣れてないからしかたないんじゃね?って思うが。 ギルマスのDSがすごかった。 どうやら弓を新しく買ったらしい。 よく金があるなぁ、俺はM超えないっつーのに。 __ 12ページ 4月13日 コーヒー日記帳にこぼした。 馬鹿かと。 とりあえず何ページか染みただけなのでこのままノート使うか。 ROは特に何もなし。 最近仕事がきつい。ログイン時間が減るな…。 __ 13ページ 4月14日 ギルマスとペア狩。 ギルマス、頼むから俺より先に行かないでくれ。 そりゃVITプリだから死ににくいとは分かってるが、 そんな必死に敵を釣らないでくれ。 DdSだけでSP切れかけたよ。経験値はうまかったが…。 __ 14ページ 4月15日 商人起動。 たまにはお前も使ってやらにゃね。 つか狸を叩くのがおもしれぇ。 これでバッシュさえ使えたらなぁ…。 こいつ動かしてると剣士時代を思い出す。 1stの騎士がまだ剣士だった頃は、俺は何も知らなくて、 ステ振りもぐちゃぐちゃだった。 でもそんなことは知らなくって。 店売りのソードでずっと一人で楽しくやってた。 もうどうしようもないくらいどっちつかずのステになった騎士を それでも消せないのは、もうアレだな、愛着ってやつか。 師匠に会ったのも1stだし、臨もギルドもやっぱり1stが最初だし。 そういえば、師匠にしばらく会ってないな。 今度師匠の溜まり場に行ってみるか。 __ 15ページ 4月16日 残業から帰ってきたらめちゃねもい。 ログインして結局即効落ちた。 __ 16ページ 4月17日 今日はROやってないが一言だけ。 4月16日の日記、「即効」って何だ? 速攻だろ…。 __ 17ページ 4月20日 やっちまった。 ギルマスにぶち切れちまった。 あまりに切れて速攻ログアウト。 今日は書けそうにないのでこれで。 __ 18ページ 4月24日 20日の件で。 アレからログインしてない。 そもそもの経緯は、ギルマスが臨終わったあとのギルチャ。 どうもPTMのAGI両手騎士がハズレだったようで、しきりに AGI両手のダメさとやらを語ってたのだが、 合いの手を入れてたうちの一人…あのバカが「そういえば」と 俺の騎士がAGI型であることを言い出した。 ステを聞かれては散々「ネタだねw」とか言われたりもしたが、 それでもいろいろアドバイスをくれるギルマスを俺は信頼していた。 だから場の雰囲気に少々へき易しながらも、俺は応じるままに ステやスキルや装備を言っていった。 別にネタだなんだと言われることには慣れてるし、これでも いろいろ考えてステを振ってるわけで、決して弱いわけじゃない。 流行じゃないだけだ。 だけどさ。槍ならVITとか言われてもいい。 シーフと違って回避向上ないからかわせないってのも耳たこだ。 __ 19ページ strだって低いし、なんでDEXとLUCが異常に高いのかっつー突っ込みもわかる。 どんなに笑ってもねたにしてもかまわん。 でもな。 「新しく作れば?」ってなんだよアンタ。 ふざけんじゃねえ。 誰が前から目標だった両手から槍に転向させたんだよ。 てめえだろ? 効率なんかクソ食らえなんだよ。 俺はこのキャラがいいんだよ、てめえみたいに作っては消し作っては消し みたいな最強厨とは違う。 …みたいなことを爆発したみたいにキーボ打ちまくって そのまま向こうが何か言う暇も与えずに速攻落ちた。 自分の仕事が仕事以外で役に立ったのって初めてだ。 俺キーボード打つの早いわ…。 __ 20ページ 俺様としたことが、ルール3の「最大1ページ」を破っているじゃないか。 これはしたり…なんてな。 …久方ぶりに騎士でログイン。 ギルマスにあれほど言ったにも関わらずギルドから追放されてはいなかった。 とりあえずギルメンが誰もログインしてなかったのは幸いだった。 適当に狩をして落ちる。 __ 21ページ 4月27日 まず、前のページの日記は4月26日の。 商人とマジをレベル上げ。 昨日はなぜか普通に騎士でログイン出来たが、今日はその勇気はない。 レベル低いとガンガン経験値増えるのが爽快。 __ 22ページ 4月28日 覚悟決めて再度騎士で。 今日はギルマスほか、ほとんどのギルメンがいた。 めっちゃ気まずかったけど、何とか普通にアイサツ。 するといきなりギルマスが謝ってきた。ギルチャで。 何をいまさら、とも思ったが、話に応じることにした。 結論だけ書くと、俺はまだギルドにいる。 結局あの日のことはひどい悪乗りだったっつーことで 適当に濁して見逃すことにした。 つか冷静に話してみると、この前のせりふはべつに「作り直せ」って ことでなく、スロットが開いてればそこに別に剣士つくればってコトだったらしい。 そういえば、俺別キャラギルメンに紹介してなかったしな…。 その点については、結局俺がぶっとんだコトをいって切れ始めたわけだ。 俺もギルマスに平謝りだ…。 結局お互い悪かったってことで、すんなり仲直りできた。 やっぱなんだかんだで好きでいるギルドだからな…。 これで良かったと、日記書いてる今にして思う。 つか俺の方もひどいこと言ってたのに、許してくれたギルマスには ホント感謝してる。 __ 23ページ 4月30日 デートの約束…なのかいな? 今日はマジ娘さんと俺しかいなかった。 せっかくなんで狩に誘った。 久しぶりに一緒に狩をしたように思ったが、割と上達してる…と思う。 むしろ彼女が狩中に2回も死んだのは、俺がちゃんとフォローできなかったから。 だから「ごめんなさい」とか謝らないでくれ。 悪いのは俺。 支援がいないから移動狩りは出来ないし、あまり沸きもない固定狩りだったんだが そのおかげで二人でゆっくりいろいろ話せたと思う。 彼女も1stだとか、俺がノビの頃に空き瓶を一個10ゼニーで売っちまったこととか いろいろ話した。 最後の清算のあとに、「これからも一緒にいろいろ行きたいですね」とか言ってきたので 「そんな事いうと誤解するぞ?」と言ってやったら「いいですよ〜」だと。 なら、誤解させてもらっちゃおうかねぇ? __ 24ページ 5月1日 別にこれは冗談ではないんだが、書いてる俺にも信じられない。 目が覚めたらROの世界だった。 ひょっとしたら夢かも知れんので、詳細はあとで。 起きたらいきなり夜だったんだが、この状況なら寝れる気がする。 __ 25ページ 5月2日 寝ても起きても…だめだ。 ROの世界だ。 前のページにもしっかり書いてある。幻覚じゃない。 整理しよう。 確か布団に入ってそのまま寝て。 目が覚めたら、森の中にいた。 嘘だろとか、なんの夢だとか思いつつ森をさまよっていると、 目の前に目と口がついた巨大なゼリーみたいなヤツが出た。 気色の悪い冗談だとしか思えないコミカルさ。 そいつはぽよんぽよんと割とでかい体で跳ねて森の奥へ。 それをポリンだと認識したのは、完全にヤツが去ってからだ。 でもこれが夢じゃないと認識したのは…木の根ですっ転んだときだな。 おかげで手が痛くてうまく字が書けん。 __ 26ページ 5月4日 今俺はフェイヨンにいる。 あれからとにかく前進しまくり、精魂つきかけたときに 人の作ったらしい道を見つけて、必死で道を追ってみたらたどり着いた。 フェイヨンの街門をくぐったところで俺は意識を失ってしまった…らしい。 よく覚えてないのだが、起きたときには2日経っていた。 とりあえず今は安静にしていた方がいいとのことで、 タダで部屋を借りているんだが、早晩出て行かなければなるまい。 なぜかかばんを持っていたので、中身を確認および整理する。 まずは携帯電話…とバッテリー1個。もちろん圏外…電源を切っておく。 残業のときに買ったメロンパンと栄養剤。 筆記用具とメガネと…それとこの日記を書く際に日にちを知るための、時計。 そう、このノート。俺が今日記を書いているこのノートが、なぜかある。 あと同じく白紙のノートがもう1冊。 どういうことなのだろうか、よく分からない。 そのほか、本来かばんに入っているはずの仕事の書類や本は見つからなかった。 __ 27ページ 5月5日 思ったより回復が早いので、明日かあさってにも部屋を引き払おうと思う。 出て行ったところで、その先どうするかはまだ決まっていないが。 もう目が覚めたら戻ってないかとか、そういったことはあきらめている。 本来なら、日記を書いてるような状況ではないのかも知れない。 しかし、書かずにはいられない。 文面は落ち着いた感じに見えるが、書いてる俺の方は 不意に襲ってくる体の震えや不安感を抑えられない。 どうしてこうなってしまったのだろうか。 帰る手段はあるのだろうか。 わからない。俺にはなにもわからない。 __ 28ページ 5月6日 明日の朝部屋を引き払うことに決めた。 宿屋のおかみがしばらくは暮らしていけるだけの金や食料をくれた。 …といっても食料はともかく、金は…硬貨に書かれた単位が読めないのだが。 それでも量だけで考えても結構なものだ、と思う。 ついでにおかみはこの金の出所も教えてくれた。 俺を助けてくれた冒険者が預けていったもの、だそうだ。 名前も聞いていないし、すぐに街から出て行ってしまったと言っていたから 追うことはまず出来ないだろうが。 冒険者か…。 しばらくはフェイヨンで仕事を探そう。 とりあえず収入がなくては生きていけないのは、きっとこの世界でも同じだ。 PS.修正じゃなくて追記だからこれはルール内だ…。    やっぱりどうしようもなく怖くなる。    俺どうなるんだ。 __ 29ページ 5月11日 ずいぶん間が空いたが、先日部屋を引き払った。 おかみは俺を心配して、お古の寝袋をくれた。 それと仕事を紹介してくれた。 チュンリム湖に行って服の洗濯をする仕事。 フェイヨンでは割と多くの人に需要のある仕事だそうだ。 毎朝大量の洗濯物を台車で運んで一個一個洗濯する仕事はきつい。 でも洗濯が終わってそこらの木に干すのが終われば夕方までゆっくり出来る。 たまに同業者に会って他愛もない会話をすることもある。 綺麗になった洗濯物を持って帰れば、礼とともに渡される、いくばくかの金。 それでりんごを買ったり、たまに宿屋に行ってはあったかいスープを 食べに行くこともある。 今こうして日記を書いていると、忙しさにかまけている日々を思い出す。 向こうとこっち。 パソコンに向かって頭脳労働をするのも、こうして肉体労働をするのも 結局は同じくらい疲れることなのだ。 そうして俺はついこの前まで俺の世界だった、帰る方法すらわからない 家や、仕事場を思い出す。 …そろそろページがなくなりそうだ。 __ 30ページ 5月13日 冒険者に会った。 チュンリム湖にいつものように洗濯に行くと、そこにいたのだ。 気の強そうな女の剣士と、男のアコライトだった。 剣士の服はどろどろに汚れ、ひどいにおいがした。 聞くとフェイヨンダンジョンのゾンビどもの腐った汁だと言う。 「まったく、女の娘だってのにね」と剣士は陽気に笑っていた。 ここには洗濯に来たのだという。 せっかくなので俺が洗濯をすると申し出ることにした。 すると彼女は頼むわ、とばかりいきなり服を脱ぎ始めた。 俺はびっくりしてしまったが、そんな俺の様子を気にすることなく、 下着姿になった彼女は服一式を俺に押し付け、湖に突っ込んでいってしまった。 水浴びをしたいらしい。 洗濯をしながらアコさんといろいろ話した。 冒険のこと、彼のこと、彼女のこと。 ここに書き留めるにはちょっと内容が多すぎるし、言葉は足りなすぎる。 しかし、彼らがいきいきと生活している様が良く分かった。 俺も冒険者になりたいかな、ともらした言葉に、彼は反応し プロンテラに行ってみると良いと言ってくれた。 洗濯が終わり、彼女に服を返すと、彼女は「綺麗になったわー」と喜んでくれ、 別れ際にお礼に、と投げキッスをよこして去っていった。 元気な人だ。 __ 31ページ 5月17日 だいぶ生活に慣れてきた。 余裕が出来るには程遠いが、まぁなんとかなってる。 プロンテラへ行こうか行くまいか、今正直なやんでいる。 俺が冒険者になる…。 果たしてゲームのように簡単にいくだろうか? そんなに世界は甘くないだろう。こっちも。 でも、RO世界に来たからには冒険者になってみたいという気持ちもある。 俺はどうするべきだろうか…。 考える時間だけはたくさんある。 もう少しゆっくり慎重に考えよう。 …これでこの冊子での日記の記入を終了する。