目が覚めるとROの世界だった。 信じたくないがそうに違いないと思う。 なぜなら。 今目の前に。 ロードオブデスがいるからだっ! 「やばっ!やばっ!」 そんな言葉しかでてこない。 ひょんひょん言いながら取り巻きを召還している。 まだ俺には気付いていない。 そう思いたい。 宿屋の扉までおよそ30m。 幸い俺は支援プリ。 速度増加及びキリエをかければ余裕で間に合うはず。 間に合うはずなのだが…。 足がすくんで動けない。 怖い。 なんで俺ニブルなんかでログアウトしてたんだろう。 自分の迂闊さを呪う。 怖い。 いくら紛らわそうとしても怖さゆえに動けなかった。 がたがたと震えながら、それでも人生最大の恐怖を必死で紛らわそうとする。 怖い。 その時俺の脳裏をちょっとした疑問が掠める。 思えばこれが命取りだった。 その疑問とは。 今、俺が死んだら一体どういう事態になるのか、というものだった。 俺は今RO内にいるらしい。 ならば死んでもリザしてもらえば生き返るのではなかろうか? もし仮にリザしてもらえなくても復活できるんじゃないだろうか? そう思った俺は。 ロードオブデスに突入していた。 それはまさしくロードオブデス‐死への道‐だった。 そのあとはまぁ…お察しくださいってやつ。 でもまぁ確認はできたし良しとしようか。