※今回の話に規制版を用意できるほど文章作成能力がなかった為、このようなギャグでお茶を濁さ  せて失礼致します。  時間軸等ははっきり決まってません、というかパラレルっぽい感じかも。 おまけA--------------------------------------------------------------------------------  今、リリアはグラストヘイム、騎士団前にいる。  何故ここにいるかといえば理由は至って簡単、臨時PTだ。  マップマーカーを確認しつつ、来るべき人を待つ。  テレポートで移動、一発で騎士団前に到着したため、ペコダッシュしている同行の騎士は今だ入 り口辺りを移動しているのを確認した。 「…困りましたわ…」  騎士団前で座り、とりあえず改めてスキルの確認をしながら、先程のチャットを思い出す。  一言で言うと、言葉が理解できなかった。  かろうじて理解したのは、騎士のレベルと騎士団行こうの二点のみ。  相手がどんな型でどんな武器を持ちどんな戦い方をするのかはよくわからない。 「それでも精一杯の支援をするのが、純支援ハイプリースト、というものですわ」  どういう状況であれ、正確な支援を飛ばす。  TU、ME切りの完全支援スキル持ちのリリアにとって、相手の性能を十二分に引き出すのが自 分の仕事。  しかし…。 「遅い……ですわね」  何度か徒歩でここまでくる事もある臨時パーティを経験しているため、いくらなんでもまだ到着 しないペコ乗り騎士の遅れは異常である。  マップマーカーは遅々として動いていない。  途中のガーゴイル等と戦っているのだろうか? 「……仕方ありませんわ、迎えにいきま…」  立ち上がったその時、 『ごめwwwww氏んだwwwwwwwwwwwww』  PTチャットがリリアの耳に届いたのだ。 『属性攻撃wwwwテラいたすwwwww』  属性攻撃が、痛い…?  一体何を言っているのだろう。騎士団といえば闇鎧、グラストヘイムマップと言えば出てくるの はガーゴイルと深淵の騎士。  …闇攻撃…ですわよね…?  鎧でも破壊されたのだろうか?否、バトルチャットにはそんな記述何処にもない。  心に過ぎるあまり歓迎したくない不安を持って、リリアは倒れたと思しきその場所に向かってい った。  横たわる騎士。ああ、因みに逆毛だ。  リリアの姿に気が付いたその騎士は、死んだというのに笑っている。 「wwぼすけてwwwww」  大量に発生するその「w」はいったいどうやって発音するのか。  チャットを叩かれた時にでも聞いてみればよかったなどとあまり関係のないことを思いながらも 倒れた騎士に向かっていく。  確かに、近くにいるのは深淵の騎士。プラスカーリッツバーグ。 「ただいま参りますわ」  こちらは純支援プリースト。深淵相手に敵うはずはない。  流石に何もしないでリザレクションするわけにも行かず、騎士の近くまで速度増加で深淵を避け ながらたどり着く。 「セイフティウォール」  斬られるのはご免被りたい。 「リザレクション!」  ブルージェムストーンを使用して、倒れた騎士を蘇生する。因みにリリアのリザレベルは1だ。  真っ赤どころか真黒のHPバーにヒールを使おうとそのした矢先、いきなり騎士が深淵に向かっ て突撃していった。 「えっ!!!?」  ヒールはまだ掛かってない。白ポーションでも叩くつもりなのだろうか、ハイプリーストがいる というのに。 「www俺の村正がwww火を噴くぜwwwwwwwwww」  騎士は意気揚々と村正を振り上げ。  ぷち。  死んだ。 「プリたんリザヨロwwwwww」 「何をやっておりますの!!?」  流石にリリアもびびった。回復待たずに突撃し、瞬殺。ええ、瞬殺ですとも。ただの通常攻撃で 一瞬です。  仕方なく再びリザレクションを開始する。  一度やればきっと理解するだろうと思っていた。  ぷち。  だめだこいつ。はやくなんとかしないと……! 「仕方ありませんわ」  言ってリリアはサンクチュアリを使用する。これならば生き返った瞬間でもHPは回復するだろ う。 「リザレクション!!」  生き返った騎士はその直後777のHPが回復する。これならば少しは持つのでは…。  ぷち。ひゅん。  いま、わたしは、なにを、みた? 『ごめwwwwww間違えてwもどったwwwwwww』  直後に聞こえるPTチャット。え?これ、なんて嫌臨?  あまりの出来事に動きの完全に止まったリリア。張ったセイフティウォールは深淵取り巻きカー リッツバーグによって破壊される! 「きゃあっ!!」  吹き飛ばされるリリア!  地面に倒れこみ、持ち物がその場に散乱する! 「わたしとした事が…!」  いくらVITを振っているとは言え、深淵の騎士の攻撃は脅威だ。  どうする、どうしたらいい?  やられたらやり返せ、転んでもただで起きたら貧乏人、そんなフレーズが脳裏をよぎる。  そんな折、ぶちまけた持ち物の中の一つの装備品に目が行った。 「この手がありましたわ…!」 『説明しよう!ハイプリーストリリアはゴールデンヘッドギアを装備することによってGHPに変 身することができるのだっ!!!  因みにGHP状態はステータスが逆転するぞ!  ナレーションはいつも貴方の右後方、ROアイドルアコライトカイがお送りいたしまーす☆ミ』    変身プロセス略。 「おほほほほほほほほほほほっ!!!!  よくもやってくださいましたね!?」  すちゃ、とグラフィック的には釘バットなスパイクを握り締めリリア…じゃないGHPが立つ! 「跪いて靴を舐めたら許して差し上げますわよ!!?」  轟音を伴いスパイクを振るえばクリティカルの惨撃が深淵の騎士にヒットする。  しかし、深淵の騎士も負けてはいない。グラストヘイムの騎士として転生職とは言えプリースト に負けるわけにはならないのだ。  高笑いを交えつつスパイクを振るうGHP、無言でその巨大な剣を振り応戦する深淵の騎士。  …しかし、GHPは忘れていた。自分のINTが減っており、ヒールの回復力が格段に落ちてい ることを、VITが低くスタンに弱いことを…!  カーリッツバーグはその今となっては、値段的にも見る影も無くなってしまったミラーシールド をたらいの要領で振り落とす。  ごわんっ。ぴよぴよ。 「し、しまった…ですわ」  正直スタン=気絶のはずなのに声を出せるはなぜなんだぜ、だが、まあそれはファンタジー。見 なかったことにしておけば貴方も私もハッピーです。  絶体絶命のピンチ!神は…昔LUKって信仰心だよね、な関係上プリのLUK補正が高かったが ハイプリになったとたんがたんと落ち込んだ為、見放してしまったのか…!  その時だ。  ずごんっ!!  それは一輪の薔薇…じゃない、一本のポールアクス!  その超重量級槍が深淵の騎士とGHPの間に突き刺さる!  その槍に気を取られる深淵の騎士! 「今だ!GHP!!!」  深紅のマントをはためかせ、城壁の上に立つその姿。  オペラマスクにシルクハット、銀の甲冑に身を包むロードナイト! 「オペラ仮面様!」  その隙にGHPはスタンから立ち直る。そしてスパイクを再び握り締め、渾身の力で深淵の騎士 を殴り飛ばした。 「さらばだ、GHP!!」  オペラ仮面はそう言い残し、マントを翻して城壁の外へと姿を消した。 「……ああ、オペラ仮面様…」  GHPは残されたポールアクスをその両手に持ち、うっとりとした目で立ち去ったオペラ仮面の 居た場所を見つめていた――――― 「と、言う夢を見ましたの」 「変身は乙女のロマンだもんね」 「窮地を救う王子様、というのも素敵ですね」  女が3人集えば姦しい…とまではいかないが乙女談義に花が咲く。  そんな3人を傍目で見ながら、微妙な視線を送る男3人。 「……なんか、何処から突っ込みを入れれば良いのか判らないんだけど…?」 「シルクハットはロードナイト装備できないじゃん」 「毎度ポールアクス投げてんのかよ、とか」 「…君らの突っ込みどころってそこなの!?」  今日も実に平和な日でした。